浮浪山 鰐淵寺
「鰐淵寺」は天台宗のお寺で、正確には「浮浪山 一乗院 鰐淵寺」という名前です。
その境内は「国指定史跡」を受け、島根県の「県立自然公園」にも指定されています。
急な石段を上がってゆくと、左手に真っ赤な紅葉が見えました。
右手の宝物殿の前庭は落ち葉で赤く染まっています。
急な石段の上に「根本堂」が見えてきました。
左には真っ赤な紅葉が見えます。
緑から黄色、そして赤へのグラデーションがとっても素敵でした。
浮浪山鰐淵寺の「根本堂」です。
永禄年間に、鰐淵寺の和多坊栄芸が毛利元就の尼子攻めに助力したため、天正5年(1577年)孫の毛利輝元はこの栄芸の功労に報いるため根本堂を再建(さいこん)した…と伝えられています。
従って、この根本堂は再建されてから440年程の歴史を重ねていることになります。
再建されてから443年もの風雪に耐えてきた「根本堂」と「手水舎」。
そして根本堂と手水舎との間に見えている一回り小さな建物が「釈迦堂」です。
師の使いで鳥取県の大山寺へ行った武蔵坊弁慶は、大山寺の僧が「一夜の内に、この釣り鐘を持ち帰ったならば、この釣り鐘を差し上げよう」と云ったことから、弁慶はその釣り鐘を担ぎ、前に提灯をぶら下げ、鰐淵寺までの約101Kmの暗い山道を一晩で持ち運んだ…と伝えられる「釣り鐘」があった鐘楼です。
※ 以後、吊り合わないものの例えとして「提灯と釣り鐘」と云うようになりました。
※ 弁慶が持ち帰ったと云われる「釣り鐘」は出雲市にある「古代出雲歴史博物館」に展示されています。
武蔵坊弁慶も三年間に亘って行を積んだとされる「常行堂」と、背後に控える「摩陀羅社」です。
どの建物も歴史を重ね、それれに独特の雰囲気を醸していました。
亀に背負われた石灯篭や、尻を持ちあげた狛犬が苔むしています。
そして背後には真っ赤な紅葉。
鰐淵寺の境内には、葉先が細いイロハ・モミジが多いような気がしました。
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良い季節に訪れられましたね
入場券裏のお言葉は心遣いが感じられます
それにしても建物や石灯籠が醸し出す「時代」
心を落ち着かせてくれます。
投稿: 鉄腕マトム | 2021年1月11日 (月) 05時09分
→ 鉄腕マトムさん
入園券の裏面に書かれているように、本当に「山深い神仏の里」でした。
投稿: サヌ・ヒロ | 2021年1月11日 (月) 08時38分
「提灯と釣り鐘」~こと面白く読みました。
お寺巡りがお好きなんですねー
古さには魅力がありますが・・
投稿: 遠音 | 2021年1月11日 (月) 09時47分
→ 遠音さん
「神社・仏閣」が好きなのではなく、「紅葉の名所」を探すと、何故か神社・仏閣が多いのです。
おまけに父は大分県杵築市にある浄土宗の寺に生まれました。 寺は父の弟(叔父)が継いで、父は法務事務官(刑務官)をしていました。
投稿: サヌ・ヒロ | 2021年1月11日 (月) 12時24分
出雲大社や一畑薬師の有名どころでなくても、こんな素晴らしい寺院があるんですね!
奥深さ島根半島とは思えません。
投稿: キハ58 | 2021年1月11日 (月) 21時47分
→ キハ58さん
出雲大社や一畑薬師の陰に隠れていますが、由緒もあり趣ある堂宇が並んだお寺さんでした。
投稿: サヌ・ヒロ | 2021年1月11日 (月) 22時06分
落ち着いて紅葉を楽しめて良いですね!
大窪寺へ行きましたが、たくさんの人出でした。
でも流石に紅葉は綺麗でした。
投稿: 讃岐おばさん | 2021年1月12日 (火) 18時15分
→ 讃岐小母さん
少し寒い日だったせいか訪れている人が少なく、静寂の中でのお参りでした。
投稿: サヌ・ヒロ | 2021年1月12日 (火) 18時53分